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★ブラジル・バイーア・サウヴァドール、カポエィラ滞在感想文
2004-2005 Brasil Salvador

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赤帯 たかゆき(Faca de Ponta)

今回、11月中旬から1月中旬の61日間、ブラジルのバイーア州サルバドールに滞在しました。
今まで(二回ブラジルに来たことがあります)で最長の滞在だったので、様々な体験や新たな発見がたくさんありました。
特に食べ物や飲み物は初めて食べてみたものが今回多かったです。
アカラジェーとか実は今回初めて食べました。
到着初日
カポエイラに関しても貴重な体験が沢山あり、やはり本場に行くことは重要だなと感じました。
自分の課題を目の前に突きつけられたし、いろんなメストレ達にも会ったし、カポエイラのレベルは高いし、最高の環境でした。
メストゥレ ビンバの誕生日に彼のモニュメントの前で ボンフィン祭で練り歩きカポエィラ


「夏のブラジル」
 夏の時期にブラジルへ来るのは初めてでした。メチャクチャ暑いだろうなーと思ってましたが意外に平気で、
暑いには暑いけど日陰に入ると結構涼しくて「ホントにブラジルか?」と思うほど。
空気が乾燥しているので日本のようには蒸し暑くなかった。
 海は青く、空も高いし、夜は星が綺麗。食べ物も文句無しです。アサイーとか、ココナツジュースにはお世話になりました。
あと、なぜか日本食レストランのSUKIYAKI。寿司食い放題で日本じゃあんなに食えません。
 で、真夏のクリスマス、正月も経験しました。思ったほど盛り上がっていなかったように思います。
もっと馬鹿騒ぎするのかと思いきや、日本のほうがビッグイベントかもと感じるほど。
もっとも、我々のクリスマスとかはアンゴーラを学んでいる日本人やその友達と夜中までUNOやったり
ウィンクキラーやったりするという、それはちょっとどうかと思う過ごし方でしたけど。すごく楽しかったけど。
冒険 半ば投げやりで
集合
 あと、前回ブラジルに来たときは「ブラジルに来たー!」と異国感を感じてましたが、今回はなぜかそれがなかったです。
むしろちょっと電車で来た隣町気分。
ブラジルにハマル人はこの地を第二の故郷のように感じて、訪れるたびに味わい深くなると言いますが、
多分こんな感じで段々ブラジルを身近に感じてハマっていくんだろうなと思います。
 本や、テレビで紹介されるように、リゾート的な海、空、南国の町並み、褐色の肌の人々といった描写も正しいのですが、
ブラジルはそれだけでなく噛めば噛むほど味わい深くなるモノがあると感じました。帰国する時、全然日本に帰りたくなかったし。
大砲と3人 バーベルカール選手権


「ブラジルのグルーポ テンポ」
ブラジルのグルーポ・テンポの道場で修行するのは今回が初めてでした。
前回ブラジルに来たときはホーダに参加する事はあったけど、グループの一員としてどっぷり漬かることは無かった。
で、ブラジルのテンポの印象ですが、家族的な仲間意識が強い所だと感じた。
しかもそれはアカデミーアに来る全ての人に向けられている感じ。
師匠であるトニーから一番そういうのを感じるし、奥さんのアニーにもそれを感じる。特に外国人に対して分け隔てがない。
トニーがよく「ドアはいつでも開いてるからな」って言ったりしているのは本気のようだ。
ホーダにて バチザードのホーダバチザードでのマクレレー披露
ちょっと感動したのが、年末に腹を壊しつつ無理してイベントに行って、
目眩や痺れを我慢してアカデミーアまで荷物とって帰ろうとしたら
「ここはお前の家だ、休んでけ」って言われて寝させてもらいました。
トニーが「いいか、酔ったらこの長椅子で寝てしまってもいいんだ、お前の家なんだから遠慮はいらん。アカデミーアは家なんだ」
と力説してたこと。それを聞いた自分は柄にもなく感動を覚えました。
 
そんな師匠でありグループなので、ここに通って育った生徒達にとってもアカデミーアは家で、
離れることがあってもいつか帰って来る場所なんじゃないかなと。ここがバックボーンになる拠り所で。
そして、日本のテンポもそんなグループのいいところを引き継いでいきたいものだと思いました。


「練習」
練習は実質週三回で少ないじゃーんと思ってたら内容が濃くて「週三回でいいかも」と、練習後に思ってしまうほど。
自分より上の帯の人たちとよく練習したけど、なかなかに厳しい練習でした。そして沢山打撃を食らって痛い思いもした。
上の人たちは毎回必ずアドバイスというかダメ出しをしてくれて一人一人を良く見てるなーと思ったし、
自分も日本でそういう事をしなくちゃいけないと思った。特に日本で指導する立場になったりしたら重要だなと思いました。
セクエンシアでも本気ヴェフメーリョ 殺人メイア ルーア ジ コンパッソ蹴るヴェフメーリョ
あと子供の練習を何度か教えたけど、これはこれで修行でした。
ブラジル行くうちの団体の青帯以上の人、子供練習教えるんですよ。精神的に磨り減りそうだった。
ブラジルの子供は言うこと聞かないし、自分勝手に行動しまくってるし、たまに切れて怒った事も、、、
子供を上手く扱えるようになったら一人前って事なんでしょうか。教えることをもっと上手くなりたいと心から思いました。
この悪がきどもが、どの時点で上の帯の人達のようにすごい奴らに変わるのかが想像できない、、、
でも、子供達は元気がメチャクチャあって暗い奴がほとんどいない。
日本より全然貧乏なのにすごくエネルギーに溢れている。それはすごくいいなーと思った。


「他の団体との交流」
もちろんブラジルでの他団体との交流もありました。グループごとに独特な雰囲気があって、
やはり場所によって同じカポエイラも違ったものになるんだと思いました。
メストレ・マンジンゲイロ、アフチスタ、メストレ・マカーコ、メストレ・トルシエ等のバチザードやホーダに参加しましたが、
さすがに生徒達はレベルが高い!アクロバット云々とかではなく、
どこの団体も駆け引きやカポエイラの醍醐味を存分に出してジョーゴいるように感じました。
カポエイラが体に染み込んで、ジョーゴだけでなく音楽や、詩、知識とか哲学とか総合的に身についてこそそうなるでしょう。
あと、カポエイラを心の拠り所として学んでいる感じがしました。そこにはブラジルの誇りを感じます。
特に貧困層の人々が多い場所の団体でそう感じました。
そしてカポエイラを通じて彼らと交流できる事は、すごく貴重というか普通に観光でブラジルを訪れたらなかなか無い
素晴らしい事です。むしろそういうカポエイラが素晴らしい。
メストゥレ トルシーエのところで メストゥレ マンジンゲイロのところのドラガォンと。
メストゥレ ゼー ド レンソのワークショップ


「メストレ達へ招待状を渡すお使い」
グルーポ・テンポがバチザードをやるということで、その告知と招待状を渡しにいろんなメストレ達の家とか職場へ
お使いに行きました。カポエイラ以外の場でメストレ達に会うというちょっと貴重な体験。
フツーのアパート住まいもいれば、肉屋の二階に住んでいたり、ビリンバウを道端で売っていたりして
貧困にあえいでいるメストレ達の現実を見る機会もありました。基本的に貧乏な人が多かった。
自分の師匠トニーとかを見ていても感じるけど、カポエイラは金を稼ぐ道具ではなく貧しい自分達の誇り、
アイデンティティーとして教えている姿勢を持っている人達が交流した団体に多かったと思います。

ちなみにメストレ達の所へ自転車を二人乗りしていったのですが、この乗り方にカルチャーショック。
運転手の前(自転車のサドルの前にあるシャフト部分)に乗っていくというもの。通称女の子乗り。
かなり乗りにくいし、恥ずかしい感じがします。でもサルヴァドールの人たちは二人乗りを普通にそうやって乗ってます。


「バチザード&トロッカ・ジ・コルダス」
今回のブラジルで一番大きなイベントです。今回は日本人が3人昇段しました。その一人が俺ですけど。
ブラジルで試験受けて帯もらうのは、実は初めての経験でした。しかも一人前と認められる赤帯。
グルーポ・テンポ日本の代表の帯が同じ色です。その時点でこの帯の重さが知れようって感じです。
前日までオンサとバラオン(投げ技の型)を練習したり、赤帯としての心構えみたいなことをトニー、ベフメーリョ他、
上の人達に半分怒られつつ説かれたり、技術的な課題にも取り組みもしました。
それでも全然足りないと自分で思ったし、赤帯どうたらって事よりも努力し続けて赤帯に見合う力を
どんどんつけていかなくてはならないと思います。今もなお。
昇段試験 バラォンの披露をオンサ プレッタと。
ヴォルーミ ド ジョーゴでフラカォンにやられる ケーダの披露。ハステイラ
音楽のテスト 試験後のお話。点数とか。
バチザードのTシャツ ジョーゴ ジ イウナをバチザードで披露
このイベントではいろんなメストレ達とジョーゴをして、ぼこぼこにやられて帯をもらうわけですが、
自分はこのイベントで一番最後に帯をもらうという光栄なポジションにありました。
そんな厳しいお祝いに向けて、ひとまず
「自分からは絶対まいったしない」と心に決めて日本人でも認めてもらえる心意気を見せようと思いました。
常々自分の課題であったことにも注意して、
クアドラを力強く心を入れて歌う
ガードを決して下げない
移動を沢山する
ケーダにすばやく対処する
自分の力を全部出す 等
自分は赤帯にふさわしいとメストレ達に示すべくジョーゴに望みました。
まずはメストゥレ マンジンゲイロと コントゥラ メストゥレ トライーラと
メストゥレ オレーリャに帯で首しめられる
実際メストレ達とジョーゴして実感したのは、当然なんですけど
「カポエイラが半端なく上手い」って事です。動きの端々で相手の裏をかくような戦略を感じました。
適切な時に適切な技をかけてくるというか、多分鍛錬を積んだからこそ繰り出される確実な技術。そんなことを感じました。
メストレ・マンジンゲイロを始め、トニーの旧友でもあるメストレ達に相手してもらって(転がされまくったけど)光栄に思ったし、
他のグループのバチザードで見た「おお、このメストレすごい」と思った人たちにも存分に相手してもらった。
カポエイリスタ冥利に尽きる経験です。
そして当然のようにぼこぼこにされて、帯で首締められて、その後5名とジョーゴして竜太氏とはフロレイオ。
「フロレイオするぞ」って耳打ちしたくて竜太氏は足早に寄ってきたんだけど、自分は
「蹴られるのか?油断するなってことで」とか思って逃げた。
そしたら「なんもしねーよ!」と怒られた。
あれです、カポエイリスタ的発想と行動が思わず出た。と、自分では思ってます。
後でビデオ見たらかなり笑える場面だった。
とうとう帯をもらい、昇段テストもしてくれたメストレ・マンジンゲイロが名乗り出て帯を巻いてくれた。
いろんなメストレ達に赤帯昇段を認めてもらって、非常に嬉しかったし、なんか誇らしかった。
今後は帯の格に負けないよう自己を成長させていかなくてはならないと、本当に心から思った。
バテリーアの前でやっと耳打ち そして竜太とフロレイオ
コントゥラ メストゥレ トニーとメストゥレ マンジンゲイロと
赤帯貰って記念撮影
 そして、あまりにもきつくて帯をもらった後に裏のトイレで吐いてた、、、補給した水分が全部出た。
こんな感じだったので


「まとめ」
ブラジルから帰国した瞬間「あー、ブラジル帰りたい」と思わず言ってしまうほど、ブラジルは魅力的な国です。
自分は海外に住んでいたことがありますが、そんな風に思った国はブラジルだけ。
風土独特の良さもあるけど、ブラジルの人々が金はないけどエネルギーに溢れていて、
彼らとの触れ合いがこの国を一層魅力的にしていると思う。

あと、カポエイラをやる人は、行けるタイミングがあれば迷わずにいったほうが良いと強調したい。
バチザードを受けられるならなお良いと思う。
 自分が知っているのはサルヴァドールだけだけれども、ここはカポエイラが人々に定着している地であり、
知り合うカポエイリスタ達から非常に多くのことを吸収できる。
技術だけでなくカポエイラの本質的なものに出会うことができる貴重な場所だと思う。

個人的には仕事辞めたり、ブラジルへ行くまでに色々あったけど、そのすべてを全く後悔していない。
カポエイラ的な課題も沢山目の前に示されたし、自分にとって非常にプラスになる経験をしたと思う。
 今後は、今回のようないい経験を他の人たちにもしてもらうように、
自分が経験した事や学んだことを元に考えて行動していかなくてはならないと思います。

★そんなたかゆきは4月からディズニーランドのショー、「ミニー・オー!ミニー」でカポエィラを披露します!★

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