★ブラジル・バイーア・サウヴァドール、カポエィラ滞在感想文
2004-2005 Brasil Salvador
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緑帯 ゆうや(Espiga)
なんとなく行こうと思って決めたブラジル行き。
自分にとっては最長の2年続けたバイトを辞め、周りからとりあえず頑張って来いと言われ旅立ちました。
行くまでには色々問題もあって自分の将来を考えさせられたりしました。
ブラジル行きにお金を使ってしまっていいのかどうか。
カポエィラを真剣にやって何になるのかなども・・・。
なんか以前俺はヨーロッパ周遊旅行をしたことがあるのですが、そのときもバイトを辞める理由がそれで、
どうも海外に行くために仕事を辞める人みたいです。
今回はいろいろな修行の旅のつもりで行きました。
旅行と違って住む事になるのだから生活にも溶け込めてまた異国の中で何か自分の中で
違った考えができるのではないかという期待がありました。
まず俺はあまり自信がないという性格を変えたかったというか、得意なものを作りたいなと思っていました。
得意なスポーツがあるとかいいじゃない?という感じで。
どうせなら本場で練習してみようと。
カポエィラ以外でもブラジルでの体験は何があるかわからなかったけどこれからも何かに役立つんじゃないかと。
ブラジルの知識も殆どないまま行きました。
首都も知らなかったしお金の単位も数日前に知ったくらいのそれでいいのかといった感じでしたが。
空港でトニーと久々に再会したけれど少しぎこちなかったように思います。自分が。
バスの隣の席で街の説明してくれるんだけどさっぱりわからない。
そもそも日本でトニーやフラカォン、ヴェフメーリョに会っていたけど、正直そんなに仲良くありませんでした。
全然溶け込んでなかった。
トニーはちょっと面白い先生。面白いけど何考えてるのか良くわかってなかったし、
竜太さん達が尊敬できると言ってたことも良くわかってなかった。グループの先生だけど他人でした。
フラカォン、ヴェフメーリョに対してもなんか日本人独特の卑屈感というかもちろんカポエィラの技術の差とかもあって
彼らが接してくれているのは上辺だけの優しさなんじゃないかと思っていました。
お調子者というか、興味本位というかこっちが踏み込んでいっても実際は友達と思ってくれないんじゃないかとか。
ブラジルに居る間も俺たちに接してくれる優しさを最初からは信じられなかったというか
旅の半分くらいまで打ち解けてるという感じはしてませんでした。俺が踏み込めなかったと言うのもあるけど。
もちろんそれには会話ができなかったと言うのもあるし、例えばヴェフメーリョの家でご飯を食べてるときに
ヴェフメーリョが何か話してと言っても何を言っていいか解らないし文章が作れなかった。
やっぱり言葉の壁があるなぁと思っていました。
でも今では彼らを先生としてもちろん尊敬してるけど友達だとも思っています。
カポエィラの自主練習にも付き合ってくれたし、竜太さん達抜きでも俺らを何処かに連れて行ってくれたり、
カルナバルを一緒にはしゃいだり。
カポエィラが出来なくても自分らにもそういう時期があったんだと教えてくれたり。
特にヴェフメーリョの子供を可愛がる姿や母親への愛情などはひしひしと伝わってきて、凄い親しみを覚えました。
彼らにホーダ後などにジョーゴに対して、muito bom と言われると凄く嬉しくなりました。



というか当たり前のことですが友達は自分から仲良くしようと思っていかないと出来ないのは人種関係なく同じなわけで、
俺がこの人達信用できるのかなぁと疑ってる時点でその時は無理だっただろうと思います。
初めてのブラジル、サゥヴァドールの印象は意外と都会。でした。
ヒロさんも言ってるけどもっと田舎だと思っていました。
行ったことのあるメンバーからアカデミーアは窓ガラスとか無く虫がいっぱい入ってきて・・
と俺は道路も舗装されていない田舎な感じかなぁと思っていました。
お金に余裕があった最初の頃はスーコ(フレッシュジュース)が大体60円くらいと激安でしかも美味くて、
あとアサイ−というフルーツ?のフローズン状の食べ物をやたら気に入って毎日食って飲んで大満喫でした。
皆行ったらハマリます。

アグアジココ(ココナッツジュース)も何気にハマる。これはさらに安く30円くらいです。
物価が日本の3分の1くらいとこれには助かったのと同時に最高でした。
これでも近年上昇してきているらしいのですが・・。
今回11月に行ったメンバーの頃は俺が主に(もちろん他の皆もやってましたが)食料の担当だったというか、料理担当でした。
卵が駄目とか野菜が駄目とかチーズ、乳製品が駄目とか好き嫌いが多い人が居て大変でした・・・。
俺はレバーが出されたときだけは食べれませんでしたが・・。
今回の旅で俺は料理のレパートリーが増えた気がします。
バイトでの経験が色々役に立ちました。残り物料理とかも実家に居るときは全然やらなかったけどやれば出来るな、
と一人暮らしに自信を持ちました。



ブラジル料理に関してはフェイジョアーダ、あまり豆の煮込みとか日本では食べなかったのですがこれは美味いです。
モツとか色々な肉が入ったドブラジーニャが特に気に入りました。
これに最強に辛いブラジルのピメンタ汁を少し入れて食うと最高です。
ブラジルでは野菜を全然食べないのには驚かされましたが。。
この辺も竜太さんが気に入った理由なのでしょうか・・。
野菜といったらトマト、たまねぎ、ピーマンくらいなもんで普段の食生活にはあまり野菜が登場しません。
あと炭酸飲料飲み過ぎ。老若男女問わず毎日毎食飲んでます。ちょっと異常です。
俺らも毎日飲んでましたし一食で1リットル位飲んだりもしてましたが。。。糖尿病とか大丈夫なんだろか。
それに怪しい食欲が失せるこれ食いもんの色か?と思う激しい色の加工食品が沢山ありました。
ヨーグルトとか加工されたジュースとか。
自然的な食べ物は凄く美味しいのですが加工食品は日本人にはあまりお勧めできません。デザートとかは特に甘すぎて・・・。
まぁ正直食文化に関しては日本人としてやはり日本が一番だなと海外に行くと良く思います。
アパートの近くにあった日本食レストランSUKIYAKIには色々な意味でお世話になりましたし・・・
というか俺らもあの店には大分貢献したと思います。カレーライスの普及を手伝ってあげたり。(?)

って全然ブラジル料理の良さを伝えられて無いのですが・・・でもヴェフメーリョの家で出る料理はどれも美味しかったし、
向こうに行って体重も増えて、何よりも毎日食べても飽きなかったです。
またトニーが作ってくれたイカのバター炒めや新鮮な魚介たっぷりのムケカはとても美味しかったです。
まぁムケカは毎日は食べれないけど。

俺が居た期間は4ヶ月で、今回の旅で何気に唯一最初から最後まで居させてもらい、本当に色々な体験が出来ました。
始めは竜太さんについてくしか出来なくて2,3週間はバスに一人で乗れもしなかったのですが、
次第に新しい人が来るにつれ、俺が空港まで迎えに行ったり、街を案内したり、トニーの通訳したり、、、
と俺もそこに住んでるかのような気になっていました。気分は俺もバイアーノ(バイーアの男の人)でした。
帰ってきて皆にどうだった?と聞かれて、もちろん楽しく勉強になることばかりだったのですが、
逆に色々ありすぎてこれと言ったものが挙げづらいのですがいくつか。
バチザード。行く前からあるとは聞いていたけどまさか自分が昇段するとは思ってませんでした。
竜太さんに考えとけよと言われて、え?俺上がれるの?みたいな。
よく考えれば日本でやっているのはメストレを呼んでの出張昇段式なのでこっちがテンポとしての本場の昇段式なわけです。
トニーが普段からあちこちのバチザードに積極的に参加してるだけあってうちらのバチザードにも
あちこちからカポエィリスタが来てくれました。
俺はバチザードの週の初めに怪我をしてしまい、練習が出来ず、非常に悔しい思いをしました。
アヴァリアサオン(昇段試験)の当日まで一回も練習できず、当日もセクエンシアやジョーゴが出来るのか心配でした。

アヴァリアサオン当日はなんとかこなす事ができましたが、
その日に竜太さんにたかゆきさんのアヴァリアサオンの時の俺らの姿勢を注意されました。
たかゆきさんが頑張ってる姿を見てお前らは何も感じなかったのかと。
その話以降カポエィラに対する姿勢が少し変わった気がします。AXÉというものも少しわかった気がします。
バチザードでたかゆきさんが昇段するとき既に沢山の人数とジョーゴしていて明らかに辛そうで、
何か耳打ちした後(この時は頑張れとかいったのかと思っていました)
竜太さんとフロレイオのようなジョーゴを始めたとき感動して涙が出そうでした。
出来る事をメストレたちが居るこの場で全て出そうというカポエィラに対する尊敬の念というか。
勝手にですけど俺には伝わるものがありました。
カポエィラは確かに中の二人が蹴りあいをしてるだけではありません。
精一杯手拍子したり歌ったり周りの人達にも出来る事はあるというのが良くわかりました。
もちろん自分もマクレレー(!)や昇段の際にメストレたちとジョーゴ出来たことはとても嬉しかったです。


個人的には他所の団体のバチザードとかに行ったときに仲間が怪我や危険な目に会わないようにそう感じたときはより
大きなAXÉを送っているつもりです。
メストレザ・フラッシュのバチザードに行ったときは前日にその地域で人殺しがあったというのもあってか全体的に雰囲気が悪く、
一触即発な雰囲気があり、トニーやアンドレ−が居たんですけど万が一の事が無いようにAXÉを送りました。
ブラジルではケーダの練習を沢山やり、強いカポエィラを習いました。
これは近年の傾向でもともとテンポはそうではなかったらしいですけど、非常に為になりました。
カポエィラはよく格闘技とダンスを混ぜたものと人に説明していましたが
日本に居たときには格闘技という面には少し疑問がありました。
でもブラジルに行ってカポエィラは格闘技なんだと思いました。実際に強い人が沢山居ます。
ヴェフメーリョなんかいい例です。
彼がジョーゴ中でケンカになりそうなところは何回か見かけましたが彼が負けるとは思えません。
ケンカに強くなりたいわけではないけどあのプライドは大事だなと思いました。
俺はまだまだ相手にビビってしまってこれからも練習が必要だと思いました。
印象に残った人物を何人か。
ネゴ・ダナードという黒人の青年が居るのですが年は俺より一つ下位で細身な体型なのに半端なく強い。
彼は怪我人を作る事で有名でヴェフメーリョとかも冗談でお前とやりたくないみたいに言われるカポエィリスタなのですが、
とてもいい奴でした。
最初はクールでとっつきにくいなと思っていたら実はシャイボーイだという事が判明。でも強いからうらやましい・・。
笑顔も素敵です。彼が笑うとなんか嬉しいです。
飯田さんが気づいたのですが練習後にいつも服を綺麗に畳んでカバンにしまうのが笑えました。

オンサプレッタ、彼は本当にいい奴です。カッコいいし、優しい。日本人皆に最初から良くしてくれました。
練習にもよく来ててイベントにも殆ど一緒に参加しました。
彼とは年がひとつしか離れてないのもあって一番仲良くなれた気がします。もちろん帯的には大先輩ですが。
色々な時間を過ごして、旅の終わりの方では彼が多忙になり練習に来れなくなり、
帰るまで会えないのかなと思っていたら滞在最後のホーダに彼が途中から現れた時にはこみ上げるものがありました。
・・ただ、ごく一部の人が知っているその後の出来事で感動返せーみたいな思いでしたが。。。


バイーアの全ての人がいい人というわけではありません。
スリは俺も会ったし、日本よりも犯罪は格段に多いと思います。殺人も起きてます。喧嘩っ早いです。
でも日本より暖かい人は多いと思います。
日本は近代社会になって一人になる時間が増えたり、人と接しなくても暮らせるようになりました。
俺も人としゃべる事がめんどくさいと思う時があります。
でもブラジル人(バイーア人限定?)は誰にでも話し掛けるし、日本人を見かければアリガトウ〜サヨナラ〜と言い、
時にはオイ、シネーズ!(ヘイ、中国人!)とかチャンチャカチャンチャーンと目を細くして歌って来たり。
カルナバルではトニーに対して日本人から物とってしまえと言うカポエィリスタ(!)がいるし、
カルナバル中は男は皆知らない女の子に強引にキスしようとして、
お土産屋に行けばぼったくられ、油断するとお釣りをごまかし、
T−シャツを売り込みに行けば興味ないの一刀両断(これは当然?)、近所の子供には50センターボくれとたかられ・・・
とアレレ??
でも彼らには普通の事なのです。
多分良かれと思って日本人に話し掛けて来るんだと思うし、これが全くの無視だったら逆に寂しいかもしれません。
トニーもペロウリーニョで日本人の女性に手を合わせてお辞儀してたりして多分悪気はないんでしょう。
日本人は嬉しがるべきでしょうね。
トニーはカルナバルで日本人から物を取ってしまえと言った彼女に恥を知れと怒ったし、
近所の子供もビーチでサンダル取られるから気をつけろよ、と注意してくれたり、ボディボード貸してくれたり。
バスの乗務員も危険を教えてくれたり、
ペロウリーニョで俺がスピーカー買ったときも最初に入った店には無くて店員の一人が違う店をわざわざ案内してくれたり。
友達を大切にする姿。
もてなしの精神。
なんといってもトニーやアニ−、また彼らのお母さんお父さんに会ったとき、
彼らは「オイ、メウ フィーリョ」私の息子、と言ってくれるのです。
俺も最後のホーダ語の挨拶の時トニーは本当にテンポのお父さんだと思うと言いました。
実際にトニーには風邪を引いた時、カルナバルの時もそうだけどいつもお世話になりました。
トニーに使いっ走り等を頼まれる事もあるけどそれ以上に俺達に親切にしてくれました。
とにかく彼らは人間味に溢れていると思います。喜怒哀楽がはっきりしていると言うか。話す事もストレートで。
冒頭に述べたカポエィラを真剣にやって何になるのか。
確かにカポエィラを始めスポーツはお金にはならないし、将来性があるとは正直いえないと思います。
本場ブラジルで先生クラスであっても裕福な人は少数だし、日本においてはまだまだ知名度も低く、
そもそも俺はカポエィラで食っていこうとは思っていません。
只、真剣にカポエィラをしている人はもちろんお金の為じゃないと思うし、
トニーやヴェフメーリョ、フラカォン、オンサプレッタ、ネゴダナード、アンドレーの生活を見て、
彼らがなんでこんなに生き生きしているのかと思うと、それは間違いなくカポエィラのお陰だと思います。
またトニーという偉大なメストレでもあり偉大なお父さんの下でカポエィラをしてきたからだと思います。
竜太さんがトニーを尊敬する理由は今はもうわかりました。
ブラジルに行って俺は何かが変わったのかというと正直変わっていないです。
只ブラジルでの四ヶ月間、毎日楽しかったし、毎日頑張りました。
この経験を踏まえてこれからも頑張っていかないと彼らに失礼だと思うし、まず自分に失礼だと思います。
でも、ブラジルでよりカポエィラの楽しさを味わえたのでとても良い経験でした。






















あ!T−シャツの事をすっかり忘れていました。
すいませんでした、調子こきました。
只、もう一度カルナバルの時期に行ったら懲りずにまた商売してやろうと思います。
今度はちゃんとマーケティングしてから。
・・・欲しい人はゆうやにメールを!二束三文で売ってます!!!yuyadecapoeira@yahoo.co.jp



